2008年 05月 19日
従来の思い込みを抑えて開発すると…:長寿命有機EL |
今日(2008年5月19日)付けの日経新聞の「科学」のページに、「有機EL寿命が蛍光灯の30倍」になる技術を山形大学が開発したという記事がありました。
次世代ディスプレイとして有機ELが脚光を浴びているなか、ソニーさんが昨年11月に11型のTVを実用化に成功し、一気に世間の注目を集めることになりましたね。
でも、本当にきれいですから(笑)
しかも薄い!!
問題はその寿命にあるということで、いろいろな企業さんが凌ぎを削っている段階で、まだまだいろいろな技術が出てくるでしょうね。
ところで、今回は生産技術に関する記事でした。
有機ELを作るために3種類の材料を「蒸着」させます。
たとえば、電磁リレー(継電器)の接点は電気抵抗を下げるために金を使っています。
そこにもこの蒸着という技術が使われています。
蒸着とは、材料にエネルギーをかけて活性化させ、蒸発状態で重ね合わせていく技術のことで、通常は工程を分けて行います。
つまり、違う金属同士の蒸着面は境界がはっきりしている状態です。
混じっていません。
今回は、3つをある程度の時間差はありますが、ほぼ同工程で蒸着させ重なった部分を「あえて」作り出すことで長寿命化できることを発見したらしいのです。
TRIZの進化の法則に、「平面状態のダイナミック性が高くなる」という考え方があります。
発明原理にも「局所性質原理」と言って、あえて平衡状態を崩すことを提案しています。
今回もそれらの延長線上の考えだといえませんか?
当然、それらの状態を変えることで寿命が延びるとは予測していなかったとは推察されます。
しかし、あえてそのようなことを柔軟な視点で対応(実験)することで、甘い果実(長寿命化)が得られた。
一見、理論的に反しているかもしれません。
実際理論的な説明は、これから考察されるみたいですから(笑)
TRIZは、そのチャレンジする方向を示してくれるすぐれたツールなんだなと、改めて今朝の新聞を読んで思った次第です。
TRIZといっても、何もむすかしい理論ではありません。
皆さんの問題解決の一助にでもなればいいと、謙虚に思っています。
次世代ディスプレイとして有機ELが脚光を浴びているなか、ソニーさんが昨年11月に11型のTVを実用化に成功し、一気に世間の注目を集めることになりましたね。
でも、本当にきれいですから(笑)
しかも薄い!!
問題はその寿命にあるということで、いろいろな企業さんが凌ぎを削っている段階で、まだまだいろいろな技術が出てくるでしょうね。
ところで、今回は生産技術に関する記事でした。
有機ELを作るために3種類の材料を「蒸着」させます。
たとえば、電磁リレー(継電器)の接点は電気抵抗を下げるために金を使っています。
そこにもこの蒸着という技術が使われています。
蒸着とは、材料にエネルギーをかけて活性化させ、蒸発状態で重ね合わせていく技術のことで、通常は工程を分けて行います。
つまり、違う金属同士の蒸着面は境界がはっきりしている状態です。
混じっていません。
今回は、3つをある程度の時間差はありますが、ほぼ同工程で蒸着させ重なった部分を「あえて」作り出すことで長寿命化できることを発見したらしいのです。
TRIZの進化の法則に、「平面状態のダイナミック性が高くなる」という考え方があります。
発明原理にも「局所性質原理」と言って、あえて平衡状態を崩すことを提案しています。
今回もそれらの延長線上の考えだといえませんか?
当然、それらの状態を変えることで寿命が延びるとは予測していなかったとは推察されます。
しかし、あえてそのようなことを柔軟な視点で対応(実験)することで、甘い果実(長寿命化)が得られた。
一見、理論的に反しているかもしれません。
実際理論的な説明は、これから考察されるみたいですから(笑)
TRIZは、そのチャレンジする方向を示してくれるすぐれたツールなんだなと、改めて今朝の新聞を読んで思った次第です。
TRIZといっても、何もむすかしい理論ではありません。
皆さんの問題解決の一助にでもなればいいと、謙虚に思っています。
by kuwahara_TRIZ
| 2008-05-19 21:30
| TRIZ